"What's on your CD player now?"

この表現を耳に(口に)しなくなって久しい。そんなに昔のこと?いやいや、テクノロジーの進歩が早すぎるんだと思うのよ。

"What's on your CD player now?”
私がニューヨークでミュージック・ビジネスの勉強をしていた頃、そしてイーストビレッジにあるレコード会社で働き始めた頃の会話ではよく登場したフレーズだ。
「今あなたのCDプレーヤーに乗ってるのはどのCD?」
つまり、相手の音楽の好みを尋ねているのだ。

今そんな聞き方をしたら、ちょっと変わった人だと思われるに違いない。下手したら
「CDって何ですか?」
なんて聞き返されてしまうかもしれない、笑。

私がかつて聴いていたCDたち。手放せないまま日本→アメリカ→日本と海を超えて引っ越しするたびに私についてきた。もう滅多にかけることはないけれど、場所もとるけれど、やっぱり愛着があってサヨナラできない。配信サービスでいつでもどこでも、何でも聴けるのに。お友達のミュージシャンご本人たちから頂いたものは尚更、CDプレーヤーがこの世から消え去ろうが一生の宝物だ。

その昔CD屋さんのコマーシャルで ”No Music, No Life” というのがあった。その通りだと思うし、いくら媒体が変わってもそれは変わらない。子供の頃、家には『およげ!たいやきくん』とか『いっぽんでもにんじん』のレコードがあった。親にねだってピンクレディーのレコードを買ってもらったっけ。思春期には自分の好きな曲を集めたカセットテープをラジカセで何度も何度も再生したものだ。

音楽にはそれを聴いていた頃の記憶を呼び戻す力がある。
「あぁこの曲、あの場所でよく聴いたっけ」
とか、
「あの人のことを想いながら聴いたなぁ」
とか。時には景色や香りまでも蘇る。ガッカリした時に励ましてくれた曲、聴きながら涙を思いっきり流した曲、ワクワクした気持ちを倍増してくれた曲…。

思い出いっぱいの音楽の余韻に浸りながら、自分の好きな音楽についてひたすら話すポッドキャストを始めようと考えている。音楽の業界にいた間にも相当な数の曲を聴いたけれど、その内外から印象に残っているもの、大切なものを中心に。切なかった想いも、嬉しい気持ちもシェアできたら嬉しい。準備ができたらここMeg for Lifeにてお知らせしますのでどうぞお楽しみに。


オススメ!ジョーイ・アレキサンダーのデビューアルバム(当時彼はナント11歳!)

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