思いつきでパッとバードランドに行っていた日々が懐かしい

Image by Noshir Mody

ジャズ・スタンダード曲として有名な “Lullaby of Birdland" (邦題『バードランドの子守唄』)。もともとはジョージ・シアリング(George Shearing)がニューヨークのジャズ・クラブ バードランド(Birdland)のオーナーだったモーリス・レヴィ(Morris Levy)のために書いた1952年の楽曲だ。私は女性ボーカルが好きでサラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)、クリス・コナー(Chris Connor)、エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald)のバージョンをよく聴いている。

今回のポッドキャストはそのバードランドでの演奏を3月2日に終えたばかりの友人ギタリスト、Noshir Mody をご紹介。来る5月に新アルバムをリリースする Noshir のカラフルでスピリチュアルな音楽を是非お聴きになって頂きたい。彼から声のメッセージも届いているのでお楽しみに!

ポッドキャスト「Meg for Life Songbook 〜オンガクのオモイデ〜」☝︎(AnchorSpotifyApple PodcastsGoogle PodcastsAmazon Podcast でお聴きいただけます。)


バードランドはニューヨークに住んでいた頃に何回かお邪魔しているけれど、誰を聴きに行ったんだっけな?思い出そうとしたのだけど、全部は無理そうだ…。いくつか挙げてみると、まず秋吉敏子(Toshiko Akiyoshi)さんのジャズ・オーケストラ。音楽はさることながら、ピアノを弾いていると思ったらピョンと跳ねるように前に出て指揮をとるそのエネルギーにも感動したのを覚えている。ラヴィ・コルトレーン(Ravi Coltrane)は確か友人とミッドタウンで食事をしていて急に
「バードランド近いよね」
「今日誰がやってる?」
「今から行こうか!」
という流れになって赴いたんだった気がする。

そして、オスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)!確か、彼の最後のバードランドではなかったか。歩くのも大変そうで杖をついて支えられながらステージに上った彼は腰も丸くあまりに弱々しく見えた。
「大丈夫かなぁ、ちゃんと演奏できるんだろうか」
と心配になってしまった。でもショーが始まるとさっきまでの「弱々しいおじいちゃん」とは全くの別人であるかのように生き生きとピアノを弾き出して、まさに「びっくり仰天」してしまった。プロってこういうものなんだなぁ、と感心すると同時に「ピアノが彼の人生そのもの」なんだと感じた。

子供が産まれて日本に移住してからは生の音楽と接する機会が減ったけれど、ストリーミングやダウンロードして好きな音楽を聴けるようになってとてもありがたい。子供がもう少し成長して夜遊びできる年になったら家族で一緒に色々聴きに行きたいな。

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